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「そして妹もいたんだ」
「そ、その妹さんも………?」
おじさんは頷きませんでした。
ただ間を少しだけ置いて話を続けました。
「年はゆーちゃんの方がずっと上だったけど、背丈はそんなに変わらなかった。
だから思い出しちゃったんだろうな。家族の事も。
迂闊だったよ、俺もまだまだ親としては失格だな」
「そ、そんな………」
「彼の中ではまだ割り切れてないんだよ。まあ中々割り切れるもんじゃないさ、シン君はまだ若いんだし」
言われて気付きました。
アスカさんの目には今のおじさんと同じ色の感情があったということに。
お母さんから、伯母さんがなくなった時のおじさんの落胆振りは聞いたことがあります。
わたしはまだ体験したことがありませんが、大事な人がいなくなってしまったら、きっと泣きます。
そして原因を恨んで………。
怒りま<す
どこかその人に似ている人を
「うっ…ひっく…ひっく………」
気付いていたら、わたしは泣いていました。
アスカさんの境遇に、アスカさんの事情も知らずに嫌悪感を抱いた自分に。
「ああー! ご、ごめんゆーちゃん! 泣かすつもりはなかったんだ! ただゆーちゃんにシン君の事情を知って欲しくてね」
「……ひっく…ど、どうしてですか………?」
「ゆーちゃんもシン君も俺の家族だからな、仲良くしてほしいんだよ」
「……家族………」
「ああ、そ―――」
「お父さん! ゆーちゃんに何したの!?」
おじさんの話の途中で、後片付けが終わったこなたお姉ちゃんが、泣いているわたしを見て駆け寄ってきてくれます。
「違うんだよ―――」
「こなた、これには―――」
「問答無用!! 去ね! ロリコン魔!!!」
わたしとおじさんが事情を説明する間もなく
「スーパー、イナズマ、キィィィィィィッッッッッック!!!」
「うぼわー!!!」
止めるのも間に合わず、お姉ちゃんが繰り出す凄い高さからのジャンプキックがおじさんに炸裂してしまいました。