5
オレを励ましに来たのか? と思ったがつかさは何も言わずに部屋に着くと、無言でオレの側に腰を座らせる。
もっとも励ましに来られても、今のオレはつかさを傷つける事しか出来ないだろうし、その方が都合が良かった。
そしてつかさが側にいてくれてる事によって、少しだけ家族以外の、つかさの事を考えられるようになった。
と、同時につかさに気を遣わせる自分が許せなかった。
つかさはずっとオレの側にいた。
離れたのはトイレとオレ達2人の昼食を用意する時くらいだった。
それだけオレが心配なのか
つかさがオレをそれほど慕ってくれてるという事の証なのだけど、今のオレにそれは重すぎた
「いい加減にしろよ!」
そして日がそろそろ沈もうとする頃、オレは罪悪感に押しつぶされ、外に吐き出してしまった。
しかも今日1日ずっと側にいてくれたつかさに対して
「なんでずっと隣りにいるんだよ!?」
「だ、だってわたしはずっとシンちゃんの隣りにいたいから―――」
普段は嬉しい言葉でも今は違う
オレは逆上してつかさを叩きつける様に押し倒した。
「そんなの無理に決まってるだろ!?
きっとお前も、いなくなるんだ!!
目の前から突然に!!!」
「そんなこと、ないよ!」
「あるんだよ!!!」
今まで大切なものを無くして行ったのは、自分に力がないから。
なのにオレはそれを棚に上げて、両手をつかさの首に巻きつける。
「すぐに死んじゃうんだ!
もう、こうされたら! 一瞬で!!」
違うだろ、オレが力を持ったのはこんな事する為なんかじゃない!!!
オレがしたいのは―――