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「あれ〜? シン出かけるの〜?」
「補習だ。分かってて聞いてるだろ」
玄関で準備をしてたオレに声を掛けてきたのはは、オレをユル〜クししている張本人こなただ。
「だめだな〜日頃勉強してないからそうなるんだよ〜」
「歴史と家庭科以外はオレが勝ってるんだけどな」
「わかってないなぁ〜補習してる時点で負け組なのさ! ハッハッハッ☆」
クソ! 好き勝手な事言いやがって! しかし、やられぱっなしで引き下がるオレだと思うな!
そして、オレはこなたの頭にパルマをみまかった。
「アイタタタタ! 乙女に手を出すとは何ごとか!?」
「乙女!?どこがだよ!!ちんちくりんのオタクのくせに!!」
「えっ? ……ひどいよ…シン」
こなたは今にも泣き出しそうな顔と悲しげな声をオレに向けた。
……落ち着け! ザフトレッドは動じてないぞ! 悪いのはあっちであってオレじゃないはすだ!
「あ、いや、ご、ごめん!」
……ヘタレというなかれ、男とはこんなもんだ 。
「アッハッハッハ」
笑い声はこなたのだった。
当然ワタワタしてるオレには訳が分からない。
「いや〜シンをからかうとおもしろいね〜」
「ア、アンタって人はー!!!」
これ以上やってもこっちのストレスが溜まるだけだ。
さっさとここから出たほうが懸命だな。
「あっシン、なるべく早く帰って来てね。みんなでクリスマスパーティしようよ」
「ん? お前、今日バイトじゃなかったか?」
「そうだよ〜でも、今日は早抜けするから、ね?」
「分かったよ、じゃあ行ってくる」
「いってらっしゃい〜」
「シンちゃ〜ん」
駅を出た瞬間オレは呼び止められた。
呼んだのは補習仲間とでも呼ぶべきつかさだ 。もっとも受ける補習の教科は違うけどな。
「オッス、つかさ」
「めっ〜す」
この世界にそんなにいないオレでもわかる、死語のギャグに苦笑を浮かべる。
そしてオレはつかさのほうに1歩ずつ歩を進めた。