「…………」

「…………」

 このシュークリームに似た様な物を見たことある…そう、かがみが渡してくれたチョコにそっくりだ………。



「なんでだよー!?」

「シンちゃん、落ち着いて! 大事なのは味だよ!」

「そ、そうだな」

 オレとつかさは早速シュークリームらしき物体を食べてみる。



「…………」

「…………」

「えーと、な、なんていうんだろ………」

「微妙だな………」

 美味くもなく、不味くもなく、オレにピッタリといえばピッタリだが………。

「なんでだよー!!?」

「シンちゃん、落ち着いてー! さ、最初にしてはいいと思うよ………」

「ぐっ………」

 つかさのフォローがオレの心を余計にえぐっていった。



「何がダメだったんだ………?」

 オレはキッチンの片隅で体育座りをしながら呟いた。

 正直、料理にはそこそこ自信があった。しかし作ってみれば、

料理下手なかがみ以下の出来栄え、これはヘコむというもんだ………。

「し、シンちゃん、ファイトいっぱ〜つ! 原因は分かってるんだし、ね?」

「……つかさ慰めてくれなく…って原因分かってるのか?」

「う、うん」

「な、なんだってー!?」

 オレはここに来てから何度目かの大声を上げた。





戻る   別の日常を見る   進める