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「つかさ、頼みがあるんだけど………」
「な〜に?」
「オレと付き合ってくれ」
からん
あっ、お姉ちゃんがお箸落とした…って――
「えええぇぇぇ!?」
い、今のってドラマとかで見るけど、こ、こ、告白だよね!?
け、結婚式はやっぱり和風がいいかな? でもあの人は洋風っぽいし…ど、どうしよう!?
「ち、ちょっと待て! お前達なんか勘違いしてないか!? 今のはつかさに放課後付き合ってくれ、って意味だぞ!!」
わたしたちの驚きの空気を察して、あの人は慌てて付け加えたの…なんだ告白じゃなかったんだ………。
「驚かさないでよ! 私はてっきりつかさに――」
「おや〜? なんでかがみんが驚くのさ?」
「うっ! あ、あんただって、青い顔してたじゃない!!」
「してないもーん。髪の色が反射してただけだもん!」
「まあまあ御二人とも。それでシンさん、つかささんに御用があるのでは?」
「あ、ああ、そうだった。つかさちょっと」
そう言ってあの人は廊下を親指で指したの。なにかお姉ちゃん達に知られたくない話みたいだけど…なんだろ?
取りあえず、わたしは頷いてあの人と一緒に席を立ったの。