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「こ、これを私達に? 宜しいのですか、シンさん?」

「ああ、今日はホワイトデーだろ? バレンタインのお返しだ」

「そういう訳ね………」

「かがみ、何がそういうわけなんだ?」

「なんでもないわよ! べ、別にお返しなんて、よ、よかったのに…でも…ありがと………」

「ありがとうございます!よく味わっていただきますね!」

 2人はオレの渡したシュークリームに驚きつつ、喜んでくれた。見事作戦成功ってやつだ!

 特にかがみは異常なくらいの喜びようだった。

 あいつ、そんなにシュークリームが好きだったのか………。



「ねえシン、わたしのは?」

 オレの制服の袖を引っ張りながら、質問してきたのはこなた、そんなこなたに

「ない」

 オレは笑顔で言ってやる。



「お前からはバレンタインにチョコもらってないからな」

「ヒドっ! その日夕御飯は腕によりをかけたじゃん!?」

「そんなの、オレに家の掃除当番1週間させたのでチャラだろ」

「……あんた………」

「うっ! あん時はホワイトデーなんて、頭になかったんだよー!

 ギャルゲーでもホワイトデーイベントなんてほぼないし…トホホ、失敗だったな〜」

「こ、こなちゃん、ドンマイ」

 涙目のこなたの頭を撫でるつかさ――

「おっと、忘れるところだった。つかさ」

「え? なに?」

「ほら」

 オレはシュークリームが入った袋をつかさに渡した。





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