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「まだかな♪ まだかなー♪」
シンちゃんに早く会いたい一身で、わたしは少し早く駅前の集合場所に着いたの
残暑が残る炎天下の元だけど、そんなの今のわたしにはどうってことない! 雨でも、槍でもふってこ〜い!
「ほえ?」
わたしの宣誓が聞こえちゃったのか、いきなり空模様が怪しくなる
そして
どざああああああ!!
「ふえぇぇえぇぇぇ!?」
いきなりの大雨
最近流行りのゲリラ豪雨
「はうぅぅぅぅぅ!!」
でも今ここで、この場所を離れたらシンちゃんがきっと困っちゃう!
わたしはずぶ濡れになりながらその場を決して離れなかったの
「はぁ、びっくりしたー」
雨は結局通り雨だったみたい
さっきの土砂降りがまるで嘘みたいにとっても晴れていて、空には虹が掛かってる。
「よかった〜」
せっかくの誕生日が大雨だなんてひどいもんね
だってシンちゃんは今までつらいことばっかりだったもん、だから今日は、これからは
わたしが雨雲を払いのけてくれた太陽に感謝してると、改札から沢山の人が出てくる。
シンちゃんからのメールだと、この電車にシンちゃんも乗ってるんだけど………
「シンちゃ〜ん!」
わたしはシンちゃんの姿を見ると、大きな声を上げて飛び跳ねる。
そんなわたしに気付いたのか、シンちゃんはまっすぐにこっちに向かってきたの。