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オレの頭で現在地周辺の地図が展開される。
ここならつかさとこなたを置いてオレだけで男達を倒しにいけば、後顧の憂いはなくなるし、
何よりオレの戦ってる時の姿をつかさに見せなくてすむ。
だけどオレと行き違いで男達につかさ達が見つかってしまう可能性だってある。
やはりここは大きな賭けに出ずに逃げる事を最優先にした方がいいか?
「見かけたか?」
「いや」
戦略の思考は声によって中断される。
声までは覚えてないが、会話の流れからさっきの男達が追いついてきたのだろう。
オレは2人に静かにする様に指示を出す。
「くそっ! せっかくここらじゃ中々の女を拉致れると思ったのによ」
「その分、見つけたらたっぷり楽しませてもらおうぜ」
上がる笑い、そしてまだ続く会話。それら全てがどうしようもないものにしか聞こえない。
「アイツら………!!」
何もないところを掴んだため、握った拳の色が変わる。
ふと横を見るとつかさが青ざめ、震えていた。
あんな言葉を聞いたら無理もない
それにつかさはさっきまで男達に囲まれていたんだ。より恐怖が身近に感じているんだろう。
そしてつかさの近くに恐怖の対象であるオレがいるせいもあるんだろう。
さっき1回だけいつもの様に呼んでくれたけど、あれからつかさは1度もオレとは目を合わせようとはしてくれない。
そんなオレがつかさに何をしてやれる?
こなたみたいに気を楽にしてやれるか?
かがみみたいに理解してあげれるか?
みゆきみたいに自信を持たせてあげられるか?
オレは力しか持っていない、この世界では強すぎる力といえるものしか。
怖いのかオレは?
つかさにまたあんな顔をされるのが
でも今のつかさはあの時と一緒の顔をしている。
それだったら意味がないんだ!!!
男達は明らかにつかさに危害を加えようとしている。
そんな時にオレは何を自分の心配をしてるんだ?
オレはつかさにどう思われたいんだ? いや、オレはつかさにどうしてほしいんだ?
笑っていてほしい
例えそれがオレに笑い掛けてくれなくても
じゃあ迷う必要はないだろ
使えばいいんだこの力を、オレにはそれしか出来ないんだから
オレはつかさを守りたいんだ!!!
オレは震えるつかさに手を伸ばす。拒絶される光景は不思議と浮かんでこなかった。
安心しろつかさ、お前は絶対オレが守ってみせる