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どうする?
声を出してつかさをつれて行こうとする男達の動きを止まらせたまでは良かったけど、その後の行動でオレは迷っていた。
この前の時みたいにコイツ達を倒すのは簡単だ。
だけどそれだったらまた同じだ!!
またつかさを怖がらせてしまう
つかさにもう2度とあんな顔でオレを見てほしくない。
それはあくまで最後の手段だ
オレは片方の手でもう片方の拳を抑える。
「そ、その娘を放してくれないか?」
オレはなるべく感情を押し込めて友好的に男達に声を掛ける。
「んだぁ〜? お前はこの女の連れかなんかか?」
「違う、けど大切な娘なんだ、頼む!!」
そう言ってオレは頭を下げる。
男に頭を下げるなんて何時ぶりだろう?
そんな事を考えれるという事はまだオレは冷静なんだろう、と妙な事が頭を通過する。
とにかくこれで無事に終われば………
「だったら頼み方があるんじゃないかな〜?」
しかしオレの願いも空しく、男達は嘲笑を向けてくる。
どうやらオレは神様という存在にとことんまで嫌われているらしい
いいさ、これくらいの屈辱ならいくらでも受けてやる!
そしてオレは両膝を地に着けた。