「じゃあ、行ってきま――」

「待った」

 朝、学校に登校しようとするとオレはこなたに袖を引っ張られた。

「なんだよ?」

「ん」

 こなたは手の平をオレの方に差し出す。

「……お見通しかよ………」

 渋々オレは内ポケットに隠した胃薬をこなたに渡した。



「何姑息なことしてんの?

 そんなことしなくても大丈夫だよ」

「どうだか。

 だいたいなんでそんなにオレとつかさを仲良くさせたがるんだ?」

 こなたがおかしな提案をしなければ、オレも腹の心配をする事はなかった。

「そりゃーシンとつかさのフラグを立たせるため! ……まあ、これは半分冗談だけど」

 ……半分は本気なのかよ………。

「シンをよりよくゆる〜くさせるためには、つかさが必要不可欠なんだよ〜。

 あの天然っぷりにたっぷりと和まされたまえ〜」

 ふざけた物言いだがけど、こなたなりにオレの為を思ってのの行動らしい…だけど………

「必要か必要じゃないかはオレが決める事だからな」

「へ〜じゃあ、わたしやかがみやみゆきさんは必要なんだね〜

 嬉しいこと言ってくれるねー♪」

「くっ………」

 本当にああ言えば、こう言う………

「そしてつかさもその中に入ることになる!!」

「はいはい、そうだと良いな」

 オレはこなたに適当な相槌を打って、玄関を出た。





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