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「食わないからな」
オレの機先を制した言葉に、3人の戦士はピクリと体を震わせた。
そして
「お前の血は何色だぁぁぁぁ!?」
「なんでよ!? どうしてよ!? ちょっとくらいは手伝ってもいいでしょうが!?」
「ふざけるな! 自分で取ってきた物くらいどうにかしろ!!」
そもそも残った数が『ちょっと』というレベルじゃない!
オレの人生の食べてきたケーキの半分くらいはある!
そんなに食えるか!
「お願いだよ〜シン、今月は厳しいんだよ〜」
「じゃあそもそもこんなんに使うな」
「お願い! ラノベ貸したげるから!」
「そんなんで命かけれるか!!」
「じゃあ今度ゲームで手加減してあげる!」
「余計にいるか!!」
冷静に考えると凄く下らない争いだけど、オレ達はお互い必死だし、争いってのはえてしてそんなもんだ。
ただまあ、こなたもかがみも厳密にいえば敵じゃない。
それに認めたくはないけどこいつ達には借りがある。これくらいのことじゃ返せないほどの。
となると、オレが取る行動は………
「よこせ」
「えっ?」
「今回だけだからな!」
「ごめん、ありがとうシン!」
「感謝感激、雨あられ!」
そして全く遠慮せずにオレの皿にケーキを置いていく、こなたとかがみ。
久しぶりに殺意が沸く。
そんな中1人固まったままのつかさ。
つかさの性格上、あの2人みたいにはできないんだろう。
かといってつかさがケーキを食べれるとは思えないし………、全く損な性格だよな
「ほら」
「へっ?」
「よこせって言っただろ? 聞こえなかったか?」
「で、でも………」
「いいさ、お前には借りがある」
それだけ言ってまずオレはつかさの皿から攻略にかかった。