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いつもとは違って、つかさの最寄の駅で降りる。
居候している泉家からは少ししか離れていないはずなのに、景色は全く違う。
元いた世界でこれだけ自然の残っているところにいくには、かなり骨が折れる。
まあ宇宙にでていないってことは、まだ余力があるってことだから当然のことかもしれないけど
「でつかさの家ってどっちだ?」
「こ、こっちだよ」
つかさの先導で柊家へと向かうオレ達。
泉家からはバイクか走ってきてるから、こっち側からは来たことがなかった。
だからそんなに変わりばえはしない景色のはずなのに、思わずあたりを見回してながら進んでしまう。
「はうっ!?」
「よっ」
といっても、自分の目的を忘れてるわけじゃない。
コケそうになっているつかさを支える。
これでも軍のアカデミーを優秀な成績で出たんだから
「あ、ありがとうシンちゃん………」
お礼を言いつつもその顔は真っ赤なつかさ。
そりゃあこの歳でそんな醜態を見られたらそうもなる。
……と思ったけど、オレの手の感触がその考えを否定する。
「ご、ご、ごめん、つかさ!」
オレはつかさの体勢を戻すと、すぐにつかさから離れた。
『パルマ』元いた世界ではオレの協力な武器だったが、こっちでは呪われた存在といってもいい。
これのおかげでオレは天国から地獄へ何度引きずりおろされたか、そして今もつかさの胸を………
「ううん、気にしないで。シンちゃんはわたしを助けてくれたんだから………」
他人の男に胸を触られるなんて、本当はすっごく嫌なはすなのにつかさは真っ赤な顔のままオレを許してくれる。
つかさだけじゃない、こなたもかがみもみゆきさんも。
守ってはずなのに傷つけてしまう
オレには力があるはずなのに
「シンちゃんありがとう」
その笑顔が胸に痛い