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「ごちそうさまー」
「さすが評判通りの味だったな」
デザートを食べ終わり全てのものが下げられ、テーブルには何1つ置いていない。
「シンちゃん、クリスマスプレゼントありがとー」
「つかさ、クリスマスプレゼントはもう1個あるんだ」
「そうなの?」
レストランで食事というのは、本命のプレゼントを渡すための盛り上げるものでしかない。
それこそこれを渡すために夜な夜なシミュレートを重ねてきたんだ。
「あ、あ、あのさ、つ、つ、つかさ」
しかしやはり実戦は訓練通りにいかず、緊張の為に声が震える。
だけど、ここまでしてでも
オレはつかさと一緒になりたい
「なーに?」
首を傾けるつかさ。
こんな何気ない仕草も素直に可愛いと思ってしまう。
つかさといると肩肘を張る必要が全くない
社会人でも、異世界から来た軍人でもなく、ただのシン・アスカとしての存在でいられる
それは貴重な時間
これを与えてくるつかさとずっといたい
その想いが緊張を凌駕する。
オレは今日1日後生大事にポケットにしまっていたものを取り出して、つかさの前に差し出す。
そして想いの丈を全て言葉に込める。
「つかさ! オレと結婚してくれ」