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「オレが知るかよ」
少ししてから、喋った言葉がそれだったの。
わたしだけじゃなく、お姉ちゃんたちもあの人の態度に唖然とする。
「はっ?」
一番最初に我に返ったお姉ちゃんがあの人に聞き返す。
「知るかよって言ったんだ!! 自分の事くらい自分で決めろよな!!」
あの人凄い剣幕で怒鳴ると立ち上がったの。
「ちょっと!? どこ行く気よ!?」
「ふける」
ピシャン!
残されたわたしたちはただ呆然と、するだけだったの。
「また困らせちゃった………」
「いや、いや! 今のは明らかにシンがおかしいよ! 沸点低すぎだし!」
沈むわたしを見かねてこなちゃんが慰めの言葉を掛けてくれる。
きっとあの人はわたしの優柔不断な態度に怒ったんだと思う。
当たり前だよね………。あんな煮え切らない態度は良くないって、治そうって思ってるのに…なんにも成長しないわたし………
「そうですね。先ほどのシンさんは少しおかしいです
普段はあんな方ではないですし………」
『……まさか………』
「な、なに?」
ゆきちゃんだけじゃなくて、お姉ちゃんやこなちゃんまでこっちを見てくる。
「こりゃ敗北宣言か」
「だね〜最近わたし達と扱いが明らかだったし」
「長かった戦いに終止符、といったところでしょうか」
悔しそうな、でもすがすがしい顔でわたしを見てくるお姉ちゃん、こなちゃん、ゆきちゃん。
なんでそんな顔してるか、意味が全然わからないよ〜
と、取りあえずはまず今することは………
わたしはここ最近でようやく使い慣れてきた携帯に手を伸ばす。
『ごめんね、せっかく相談にのってくれたのに我がまま言って本当にごめんなさい
できたらでいいから明日もおしゃべりしてくれるかな?』
「なにしてんの?」
「うん、シンちゃんに謝りのメールを、ね………」
「いいわよ、そんな事しなくても、あいつもきっともう怒ってないわよ」
「ううん、悪いのはわたしだもん。それに、少しでもシンちゃんに嫌われたくないし………」
「こりゃ、勝てないね〜。つかさ可愛いよ、つかさ」
「へっ?」
こなちゃんの言葉はやっぱり、意味がわからないよ〜
あの人からの返信はすぐにやってきた。
携帯越しのしかも機械的文字なのにあの人の感情が、まるで本当に目の前にいて少しぶっきらぼうに話すみたいに、頭の中に入り込んでくる。
とっても心地良い
胸がドキドキする
うん、あの人のいうとおりだ。
みんなにいつまでも頼ってたらダメなんだよね。
あの人に相応しい女の子にならないと。
今回のことは自分でちゃんと決着を付けないといけないよね!
また、助けられたちゃったな〜あの人に
あの人にかかったら、わたしの悩みなんてすぐにどっかにいっちゃう
本当まいっちゃうよね〜
『ありがとう! シンちゃんは本当にいつもわたしに勇気をくれる、王子さまだよ
また明日ね! バイバ〜イ』
わたしはメールを送ると携帯を閉じる。
強い決意と共に