19
きっと今のオレは相当にマヌケなツラなはずだ。
片思いと思ってたやつに告白しようと思ってたら、そいつに先を越されたんだから。
どうする?
どうする?
どうする?
頭の中は完全に真っ白だ。
用意してた言葉も、全部吹き飛んだ。
『つかさもね、色々とがんばってるんだよ………』
こなたの言う通りだ。
つかさの事だから断るっていう行動がどんなに勇気を必要としたか
それも全部、オレにさっきの言葉を言うために………
今度はオレがちゃんと返さないと、つかさをどう想ってるかを………
「つ、つかさ…あ、あのさ―――」
「うぇえぇえぇぇぇぇんんんん!!!」
オレがどうにかこうにか言葉を出そうとした時、つかさは突如泣き出すと
「うわぁあぁぁぁあぁぁんんんん!!!―――」
走ってた
「って、なんでだよ!?」
少し遅れてツッコミを入れるオレ。
その隙にもつかさはオレとは逆方向へと走っていく。
前にも似た様なことがあった。
その時のオレはつかさに拒絶されるのが嫌で、追いかけることが出来なかった。
でも、今は違う―――
オレもつかさもお互いの事が好きだって知ったから
「つかさ!!!」
伊達にエリートの証、赤服を着ていた訳じゃない。すぐにつかさに追いついた。
もう離さない
大切なものを2度と離すもんか!!!
だからオレはつかさの手を掴むと、強引に引き寄せた。