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「ほんとあいつってバカだ、最低だ」
泣きながら帰ってきたわたしの話を聞いて、お姉ちゃんは心底呆れはてた声をだしたの。
「でも、わたしもいきなり泣いちゃって………」
「そこは普通に泣くか怒るかのどっちかでしょ。例えそのプレゼントが冗談としても」
「……冗談?」
「どうせあいつのことだから後から本命のプレゼント渡そうとかバカな考えだったんでしょ」
「えっ、そうなの?」
だったら大変だ、わたし冗談って分からずに怒っちゃった………
それってシンちゃんからしたら、冗談も分からない女って思われたよね………
「シンちゃんに嫌われちゃったかな………」
というかもう手遅れかも………
「はあ!? なんでそうなるのよ!?」
窓の外を見ていたお姉ちゃんがこっちを振り向く。
「どう聞いてもあいつが悪いでしょ!」
「だって、シンちゃんは冗談だって」
「あいつの冗談はいつも笑えないわよ!」
「……でも、シンちゃんきっと怒ってるよ………」
せっかく誕生日を祝ってくれたのに、それなのにわたしは勘違いしちゃってシンちゃんにあんなひどい言葉を
もうダメだよ、絶対これで終わりだよ〜
「じゃあ、外にいるあのストーカみたいなのは、どういう理由かしらね」
「えっ?」
お姉ちゃんに言われて窓に近付くと、暗くなった家の前でシンちゃんがあっちをうろうろ、こっちをうろうろ。
まるで家に入るタイミングをうかがってるみたい
「つかさ取りあえず行ってきな、でないと近所の人に通報されるわよ、アレ」
「う、うん」
どうしてシンちゃんがここに?
わたしはわけが分からないまま、玄関に向かったの