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みゆきが小走りに駆けた後、その場所を注視し続ける。
もう子供じゃないんだから、どうしてこうみゆきを落胆ばかりさせるのか?
みゆきは楽しみにしていたんじゃないのか? オレが誕生日を祝うことに
知っている。期待していた分だけ裏切られた時の痛みを
他にもっと上手い言い方があったはずなのに
想いはあるのに伝えられない
誰もがそうだとは思うけど、オレが元いた世界の人はオレを含めてそれが格別に下手なのかもしれない。
「なんとかしないとな」
そう簡単には克服できるとは思ってない、今のですぐにみゆきとどうなるかとも思っちゃいない
ただ、オレはこの世界で生きていくと決めたんだ!
守りたい人が、みゆきがいるこの世界で
「なんとかしないとな」
さっきよりも少しだけ強く
でも確実に
キーンコーン キーンコーン
オレはチャイムの音に後押しされる形で教室を出た。