18
キーンコーンカーンコーン♪
「終わったー!!」
わたしは今日最後のベルを聞き終えたと同時に帰り支度を始める。
「こなちゃん、もう帰るの?」
「何か御用の様ですね?」
「まあ〜ね♪」
わたしの様子を見て、聞いてくる二人の質問に機嫌よく答える。
授業を受けている時から膨らむ思い、それは恋………、じゃなくて、シン・アスカに対する疑問だった
お父さんの言葉を考えれば考えるほど、どんどん彼に聞きたいことが湧いてきて、
まるで新作ゲームの続きをするかのようにわたしを興奮させていた
相手はあの悪名高いシン・アスカなのにもかかわらず、なぜこんなにも興奮するのか?
アニメキャラだからという理由もある
だけどそれ以上にわたしを引き付けたのは彼の目だった
彼の目はわたしがこれまでに会ったどんな人とも違っていた、強くもあり、弱くもあり決して一つの色になっていない
そして彼には正の感情が見えない。
それなのにわたしには彼から怖さを感じても暗さを感じなかった
シン・アスカともっと話がしたい
彼と話せばわたしの疑問は解消され、そしてわたしは刺激的な非日常を過ごせるのではないか?
そう思うといつもは楽しい親友達と一緒に帰るという行動すら、霞んでしまう。
「ごめん、つかさ、みゆきさん、今日はわたし先に帰るから、かがみに………」
「うん、お姉ちゃんに言っとくよ〜」
「それでは泉さんまた明日」
「うん、また明日!」
一目散に教室を出るわたし。
君の明日は楽しいの?
それがわたしがシン・アスカに聞く最初の言葉だ