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「これだから、種キャラは………」
わたしはシン・アスカが出て行くのを見計らって溜め息を吐く。
ちょっと質問すると逆ギレ、煙に巻く、放映当時から言われていたことだけど、いざ目の前でされると少々腹が立つ。
まあああいう行動するのはなんとなく予想が着いてたけど………
でもつい尋ねてしまった
アニメキャラが本当に劇中で言ったのと同じ考えを持っているのか知りたかったから
それと彼の瞳には負の感情しか映ってなかったから
「まあ、二次元のキャラには難しい質問だったかもね〜」
考えてみたら二次元のキャラには考えというものが最初からあるのだし、規定外の質問には柔軟に対応するのは無理なのかもしれない
「こなた」
「ん?」
「確かに彼は二次元のキャラクターだ
でもな、理由は分からないがこの世界に具現化されて来たんだから、俺達と何も変わらない」
お父さんはわたしの考えを読みすかしたかのように言ってくる。
「どういうこと?」
わたしは分からないのジェスチャーを取る。
お父さんは小説家だから得意なんだろうけど、わたしはライトノベルすら読みきることが珍しいのだから、
読解力というのが違いすぎなんだし、もうちょっと噛み砕いて言ってくれないと分からない。
「あ〜つまり、彼にも過去があるし、現在、未来もある。嬉しい事だってあるし、泣きたい事だってある
アニメキャラクターという色眼鏡で見るのはしてあげるなよって事だ
……短い付き合いじゃなくなるかもしれないんだしな」
「……分かったような、分からないような…というかお父さん何か分かってるね?」
お父さんの言葉は最後だけ明らかに真剣なトーンだった。
「まっ、全部言ったらおもしろくないだろ?
でもこなただったら分かるさ、なんてたって俺とかなたの娘なんだからな」
そう言ってお父さんは新聞を広げ始めた。悔しいけど今日のお父さん格好良いな〜口元にパンのジャムがついてるけど………
「ちょっと考えてみるよ」
わたしはすっかり冷めた目玉焼きをつつきながら、今日の授業中はこのことで時間を潰そうと決めた。