「ふざけてるのかこなた?」

「別にふざけてない

 というかキミの方が恰好的にふざけてる」

 こちらを指してくるこなた。そりゃあ日常的にパイロットスーツを着てるのはおかしいけど………。

 まさか記憶喪失とか? ……いやさっきの状況からオレの方がなるはず



「いい加減にしろよ、こなた

 階段から蹴り飛ばしたことはもういいから」

「やっぱり私の知らないことだ」

「こなた〜」

「冷静になりなよ、私が階段上でキミを蹴ったっていうなら、1階の私の部屋の前でこうしてるのおかしいでしょ?」

「あっ………」

 確かに2階にいたこなたが先にオレより1階に降りるのは、不可能だ。



「分かってくれた?」

「……ああ」

「では次、キミは2階から入ってきたの?

 音はしなかったけど」

「何言ってんだこなた………」

 どうもおかしい。こなたの言い方がからかっているというより、完全に警戒しているものだ。



「あのー泥棒だったらそろそろ警察に連絡したいんだけど」

「いや待て待て」

 冷静に告げるこなた。

 今の状況なら確実にこっちが怪しいが、一応オレもここの住人だ

 しかしこの状況がまるで理解できない

 こなたも冗談ならそろそろ切り上げてるだろうし



「オレは泥棒じゃない!」

「まあ確かに」

 頷くこなた。まさか怪しい満載のセリフで納得するとは、やっぱりこいつのことは分からない

「普通に考えたら、それ…ザフトのやつだよね?

 コスプレして泥棒ってコミケの日ならともかく」

「コミケの日でもいるか!」

「あっ、コミケ知ってるの?」

 驚いた顔の意味が少し変わるこなた。

 だけど問題はそこじゃない、いつまでたってもこなたがいつもの人を喰ったあのユル〜イ素振りが見せない



 嫌な予感



 オレはこれと同じようなのを経験したことがある。

 正式には今も経験中だ

 だけど考えたくない事だった



戻る   別の日常を見る    進める