ビダーン!!!!!!





「痛たっ!」

 受け身こそ取れたものの、1階の床に叩き付けられる。

 が、衝撃は思った以上に少ない…って問題はそこじゃない。

「こらーこなた! アンタ加減ってものを知らないのかよ!?」

 抗議の声を上げるものの、階段上にこなたの姿はなかった。

 アイツ、逃げたな!?



 ガチャ



 どう問い詰めてやろうかと考えていたら、目の前のこなたの部屋のドアが開く。

 姿を現したのは当たり前のこなた。



「アンタって人は〜!!」

 オレはこなたに詰め寄る。

 だけどこなたは逃げるどころか、目を開いて驚いた表情。

 そんなに無傷が意外だったのかよ!

「いいか、こなた―――」

「ちょっと待って」

 いきなり手で制してくるこなた、だけどオレはまだほとんど何も言ってない。

 構うもんか!



「別に蹴るのはいい! ただ先にだな―――」

「だから待って」

 こなたの方も引かない。今度は両手で制してくる。

 珍しくこなたが目を開いて真剣だ。そこまでするのだからこなたなりにさっきのには理由があるのか。

 まあだいたい下らない理由だろうけど



「なんだよ?」

 バイザーを上げて、オレは一旦聞く体制を取る。

 オレも大人になったもんだ



「重大なこと」

「だからなんだよ?」

「キミは誰?」

「ハ?」

「確かにこなたは私だよ

 でも私はキミを知らない、OK?」

「ハァァァァァァァ!?」

 淡々とローテンションで話すこなたに、オレは思わず子供のような反応をしていた。



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