3
ビダーン!!!!!!
「痛たっ!」
受け身こそ取れたものの、1階の床に叩き付けられる。
が、衝撃は思った以上に少ない…って問題はそこじゃない。
「こらーこなた! アンタ加減ってものを知らないのかよ!?」
抗議の声を上げるものの、階段上にこなたの姿はなかった。
アイツ、逃げたな!?
ガチャ
どう問い詰めてやろうかと考えていたら、目の前のこなたの部屋のドアが開く。
姿を現したのは当たり前のこなた。
「アンタって人は〜!!」
オレはこなたに詰め寄る。
だけどこなたは逃げるどころか、目を開いて驚いた表情。
そんなに無傷が意外だったのかよ!
「いいか、こなた―――」
「ちょっと待って」
いきなり手で制してくるこなた、だけどオレはまだほとんど何も言ってない。
構うもんか!
「別に蹴るのはいい! ただ先にだな―――」
「だから待って」
こなたの方も引かない。今度は両手で制してくる。
珍しくこなたが目を開いて真剣だ。そこまでするのだからこなたなりにさっきのには理由があるのか。
まあだいたい下らない理由だろうけど
「なんだよ?」
バイザーを上げて、オレは一旦聞く体制を取る。
オレも大人になったもんだ
「重大なこと」
「だからなんだよ?」
「キミは誰?」
「ハ?」
「確かにこなたは私だよ
でも私はキミを知らない、OK?」
「ハァァァァァァァ!?」
淡々とローテンションで話すこなたに、オレは思わず子供のような反応をしていた。