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「だからその『コーディ』って呼び方はやめろ、変に略すな!」
といって、罰とばかりにシンはわたしのアホ毛をみょんみょんといじる。
さすがにこれ以上の近接攻撃をしないのは、シンも暑いからだろう。
だったらエアコン発進を許可してくれてもいいのに
「いいじゃ〜ん?」
「ダメだ、資源の奪い合いから戦争ってのは始まるんだ」
「うっ………」
実際シンの世界では資源の奪い合いから戦争が加速し、シンはそれに巻き込まれた。
とはいえそれを出してくるとは………
シンは私とその他何人かの力によって、来た当初よりも刺々しさはなくなり、
よく笑うようになったし、過去にも一定の決着を付けた。
だからさっきのシンの言葉に悲惨さや真剣さは入っておらず、単に小さいものに言い含める様な感じであった。
なのにも関わらずわたしが何も言えない様な例えを持ってくる。
シンの空気の読めなさは遺伝子以上の根付きっぷりである。
こればっかりはどんなにゆるくしても無理かもしれない。
「分かったか、こなた?」
したり顔で勝ち誇るシン。
もっとも空気の読めるシンなんて想像が付かないし、それにわたしはそこにもフラグを取られたわけで