気付くとオレはベッドの中にいた。

「気付かれましたか?」

「大丈夫? どこか痛くない?」

「まったく、驚かせないでよ………」

「え〜と、オレはなんでここに?」

「野球ボールがシンに当たって倒れたんだよ」

「なるほど。あれは野球ボールだったのか………」

 疑問が解けたところで、オレは新たな疑問を口にする。

「なんでオレの名前知ってるんだ?」



 …………。



 オレの質問に周りの時が止まる。



「あんた! 何言ってんのよ!?」

「かがみうるさいって、ここ保健室だぞ?」

「あっ、ごめん…って、あれ? あんた今、私をなんて呼んだ?」

 かがみがトボけた事をオレに聞いてくる。

「ハァ? アンタはかがみだろ? それともつかさと入れ替わってんのか?」

 オレはかがみの隣にいるつかさに聞いた。



「ううん、そんなことしてないよ、わたしがわたしだもん」

 この答え方は絶対につかさだな………。

「だよな…かがみ、オレをおちょくってんのか?」

「も、もういいわよ! 心配して損したわ…さっきのはあんたなりの冗談ってわけね」

「ですが、一時はどうなることかと………」

「あれくらいじゃ大丈夫だって、心配性すぎるってみゆきは」

「しかし…シンも冗談を言うとは、いい傾向だね☆」

「いや、だからアンタ誰なんだよ?」 



 …………。



 オレの質問に周りの時が再び止まった。





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