１２
「どーいう事か説明してもらいましょうか！？」
わたしの机を叩いて怒鳴るかがみ。
現在わたしはかがみとつかさから取り調べ中。
ちなみにシンの方はみゆきさんに取り調べを受けている。
なぜわたしとシンが取り調べを受けているかというと………。
「だよね。昨日見た感じだといい感じだったのに………」
「いや〜自分でも何がなんだか――」
「いいから吐け！ 昨日のお前がシンに対した行動全てをだ！！」
そう、一日にしてわたしとシンの仲はゼロを大きく斜め下に行き今や絶交ルート爆進中。
「ま、まあ、取り合えず昼ごはんを――」
「話すまで食べちゃダメ！」
そう言うやいなやわたしのチョココロネを奪い取るつかさ。
「な、なんで二人とも、そ、そんなに怒ってるのさ？」
「当たり前だ！！」
「こなちゃんのせいでシンちゃんがわたし達に話しかけてくれないんだもん！！」
確かにシンはわたしを避けている、いや嫌っていると言った方が今はいいかもしれない…
おまけにその原因がさっぱり分からない。ここは二人に話してアドバイスをもらったほうがいいかもしれない。
「わ、わかった、話すよ………」
それに何より今は命が惜しい………
わたしは昨日の行動を思い出しながら二人に話し出す。
「どうやらシンはわたしの記憶と一緒に、そっち系の記憶も忘れちゃったみたいで〜」
「ま、まあ昨日の会話でそうなんじゃないかなー、とは思ったけど………」
「それで帰ったらまずシンをわたしの部屋に入れたんだよ。そしたら………」
「メチャクチャ、ドン引きされたのね………」
頷くわたし。その時のシンのうろたえぶりは見ていて楽しかったが、そこで気付いていれば、まだどうにかなったかもしれない。
「え〜と…その後シンの部屋で格ゲーをしたんだよ」
「まさかゲームのやり方も忘れてたとか？」
「ううん、そんなことはなかったよ」
かがみの質問に今度は首を横に振る。
「だからさ、わたしも本気もで戦ったんだよ…三十連勝…くらいかな？
そしたらシンが怒りだしてさー…って、どったのかがみ？」
「……そりゃ怒るでしょ…そんなに負けたら………」
「えっ？ でも前やった時はもっと勝ったけど、『やっぱり強いな〜もう１回だ！』って、言ってきたよ」
「……でもそれって、こなちゃんを知ってるシンちゃんだからだよね？」
「あっ………」
つかさの指摘にわたしは思わず声を上げてしまった。