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シンがどんなデスティニーか、わたしの家に住んでもう二週間。
最初は頑なというのでは生ぬるいシンの態度だったけど、ようやく慣れたのか頑なくらいにはレベルアップしたはずったんだけど………
なぜか一日にしてデフォルトよりひどくなってますた………
理由は
心当たりがない
前日には仲良くゲームしてたし、晩飯も当番のわたしがちゃんとしたものをだした。
そんなことを考えていたらわたしは今日の黒井先生の授業で三回も修正を受けるという自己最多記録を叩きだしていた。
もちろんこんなので自己最多は全く嬉しくない
「どうしたのよ? 珍しく難しい顔して」
「かがみ、何もしてないのに一夜でフラグって消失すると思うかい?」
「わけわからん」
まったくかがみの言う通りわけがわかんない
特にシンの場合、地雷があちらこちらに埋まってるから、いつどこでそれを踏んだのかすら分からないという
「取りあえず、手詰まったのだよ」
「いや、だから………、もういいわ」
「まあまあ聞きたまへ、怒る時って大概理由があるよね?」
「そりゃ、まあ………、あ〜あいつのこと?」
かがみもシンとの出会いイベントは済んでいるから、おおよその性格は分っているだろう。
「でもあいつすぐに怒るしね。あっちにはそれなりの理由があるんだろうけど」
会った合計時間は一日にも満たないかがみにすら看破されている、シンのそんな性格。
そしてシンはそれを聞いたらきっとまた怒るだろう。
実にカルシウムが足りない、トラウマが解消されていない
「とはいえ一応理由はあるんじゃないの?」
「でもそれ聞くのって難しいよね?」
「……そうね」
わたしのため息に、かがみも同情してくれたのかため息で返した。