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「まるでフラグがゴミのようだね………」
シンが教室に出ていってからわたしは呟く。
ちなみにフラグを回収されたつかさは、恍惚な顔をして弁当の包みを結んではほどいてる状態を繰り返していた。
「でも、なんであいつはあんなに素直じゃないのかしら?」
「それはかがみと同じツンデレだからだよ!!」
「だから、なんで私がツンデレなんだ!?」
わたしの言葉にかがみが机を叩く。
「またまた〜つかさが褒められて嫉いてるんでしょ?」
「そ、そんなわけないじゃない!!
あ、あれはあんな微妙な言葉だと、つかさが可哀想だから………」
「そんなことないよ〜、シンちゃんとっても喜んで食べてくれたもん♪」
「そうですね。今日は特に美味しそうに食べておられましたね」
つかさの言葉にみゆきさんも頷く。
「いつも通りの無愛想じゃないの?」
わたしはさっきのシンの食べてた時の顔を思い浮かべる。
不味いなんて思ってはいなかっただろうけど、そんな美味しそうにしてたっけ?
「全然違ったわよ。仕草がね」
「かがみ、よく見てるね〜」
わたしは生暖かい視線をかがみに浴びせる。
「ち、違うわよ!! あいつは単純だからすぐに分かるわよ!! ね、ねぇつかさ、みゆき」
照れる時の癖である髪を指で遊ばせながら、かがみはつかさとみゆきさんに助けを求める。
残念ながらそこまでシンを見てるかがみが末期なのだよ〜♪
「えへへ」
「単純、というわけではありませんが………」
微笑みを浮かべる二人…あ、あれ? もしかして分かってなかったのわたしだけ?
……私はシンと一番一緒にいる時間が長いはずのに分からなかった…なんか悔しい…なんで悔しいんだろ?
わたしの胸が再び痛み出していた。