結局、こなたが注文したのはよっぽどのものじゃなければ嬉しいとのことだった。

 とはいえそれが分かったからといって、どうだっていうんだ?

 なんとなく見ている女の子向けのグッズやらが、乗っているパソコンのページをスクロールする。



「却下だな」

 答えを出したのは3往復してから。



 理由は、オレとこなたの関係を家族には秘密にしているから。



 これを言い出したのはこなたで、自分達のせいで家族に余計な遠慮をしてほしくないからとのこと。

 オレも家族の為ならということで、その提案を頷いた。

 だからオレとこなたは表面上では、高校の時とは変わっていない。

 本当のオレ達の関係を知ってるのは、柊姉妹にみゆき、みさお、あやのだけだ。



 そんなオレがこなたにいかにもなプレゼントを渡したらどうなるか

 もちろん考えすぎかもしれないけど、わざわざ疑念を持たれそうなことはするべきじゃない。



 だけどそんな縛りをすればするほど、候補はなくなっていくもので………

「ってダメだ! ダメだ!」

 気付いたら見ていた新作ゲームのページを閉じる。



 理想と現実は、いつ、どの世界だって、埋まらないもんだ





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