「ねえ、日曜日の夜どこに行ってたの?」

「なんでそんな事聞くんだ?」

「だってバイト帰った時いなかったから」

 多少問い詰める口調になってるのは自覚してるけど、でもこれは聞かずにはいられないことだった。



「ああ、ちょっとトレーニングにな」

「わたしバイトの帰りに電車でかがみとシンを見たんだけど」

「へー気のせいだろ。まあ世の中には自分と似てるのが3人いるって言うしな」

 日々ゆるくなってはいるけどさすがに元エリート軍人。わたしのカマかけに動揺することなくシンは淡々と答える。

「かがみほんと?」

 ならばとわたしは矛先をもう一人のターゲットに切り替える。

「えっ? あっ…シ、シンが違うって言ってるじゃない」

 しどろもどろに答えるかがみ…明らかに何か隠してる。

 基本的にかがみは嘘をつくのが下手だ、いつもならそこは萌えポイントなんだけど、残念ながら今はそれを楽しんでる暇はない。

「わたしはかがみの口から聞きたいんだけど」

「どうしたんだよ、今日のお前おかしいぞ?」

 咎めるようなシンの口調。

 そんなにかがみといたのを秘密にしときたいの!?



「おかしくなんかない!!!」

 そう叫ぶとわたしは席を立った。





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