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「どうしたもんかな………」
オレは呟いて机に置いてある箱を見る。
後1時間足らずでこなたは18歳の誕生日を迎えるけど…こなたの機嫌は数日前から一向に直らず、
オレとかがみはこなたに全く会話をさせてもらえない。
もちろんプレゼントは予定通り渡すつもりだけど、問題はどうやって今の状況で渡すかという事だ。
こなたの機嫌が悪くなった原因はやっぱり日曜の事で嘘をついた事だよな
嘘をついたのははどうせオレかかがみが自爆すると思ってたから、冗談だった…ってのはやっぱ理由にならないよな
やっぱり正直に嘘付いたことを謝って…ってなんでオレが悪いの前提なんだよ!? ……まあ違うとは言わないけど………。
「……ヤバイ!!」
時計を見ると、短針は12を、長針は10を指してたので、オレは箱を引っ掴むと部屋を出た。
こなたの部屋の前に来たけど、結局どうするか何も考えてなかった…まあオレとこなたの事だから話したらなんとかなるだろ。
半ば開き直りオレはこなたの部屋のドアを叩く。
ドンドン
「こなたー入るぞー!」
「……いいよ」
少しの間があってこなたが返事をしてくる。
どうやらまだ機嫌は直っていないらしい。
しかしここまで怒る事か? そこがまるで分からない。
でもそんなんだから女心が分かってないとか皆に言われるんだろうな。
オレは息と共に色々なものを吐き出して、部屋のドアを開けた。