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オレの元々いた世界は、ナチュラルとコーディネーターの確執があった。
オレも小さい頃からそんな確執を何度か見てきたし、
オレも同じスクールのナチュラルから陰で色々言われていたのは知っていたし、あの程度の言葉は流せるはずだった。
だが今かがみに言われただけで、オレは自分でも驚くほどに動揺してしまった。
それはかがみに拒絶された、と一瞬でも思ってしまったから。
この調子だと本当にかがみに拒否されたらと思うと、オレは………。
「そう言えば、なんでミスコンに出ることにしたんだ?」
取りあえず今はオレのせいでなってしまった、
この気まずくなった空気を払うためにオレはクールダウンをしながら、かがみになるべく明るく話しかける。
「あ、う、うん…私のクラスの日下部って知ってる?」
「あの、なんか元気な方か?」
直接話した事はないけど、その子ともう1人の子とかがみで一緒にいるとこは、オレもちょくちょく見かけていた。
「そう。そいつがね、私を勝手に推薦したのよ」
「うわーひどいな。
まあ、ウチのクラスも似たようなもんだったけどな」
「こなたでしょ、みゆきから聞いた。
ったくあいつらはホントろくな事しないわ!!」
その時の事を思い出したのか目に炎を宿し、拳を握るかがみ。
どうやら空気を戻す事には成功したみたいだ。