18
「かがみ」
休み時間にオレは廊下で偶然かがみを見つけ声を掛ける。
「あっ、丁度良かった。昨日の事なんだけど………」
「ああ、それなんだけどさ…バイトが終わってからになっちまうんだけど………」
オレはやや歯切れ悪く答える。
昨日、電話の後にオレはバイトが入ってることを思い出したからだ。
当然、バイトが終わってからだと、遅い時間になっちまうんだけど………。
「あっ、そうなの?
私は何時からでもいいから、バイトが終わったらメールして」
オレの心配を余所にかがみはあっさりとオレに提案してくる。
「……いや、終わったらお前の家に直接行くよ」
「それは悪いわよ」
「どうせお前の近所の公園でやるんだし、気にするなよ」
夜遅くに待ち合わせをして、かがみに万が一のことが起きたら、それこそ後悔なんかじゃすまされない。
危険な事はなるべく回避するべきだ。
「……分かったわ。じゃあそういうことで」
しばし考えた後、オレの意見にかがみは頷いた。
「決まりだな」
「二人とも、何してんの〜?」
その声にオレとかがみは体を強張らせた。