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「かがみ」

 休み時間にオレは廊下で偶然かがみを見つけ声を掛ける。

「あっ、丁度良かった。昨日の事なんだけど………」

「ああ、それなんだけどさ…バイトが終わってからになっちまうんだけど………」

 オレはやや歯切れ悪く答える。

 昨日、電話の後にオレはバイトが入ってることを思い出したからだ。

 当然、バイトが終わってからだと、遅い時間になっちまうんだけど………。



「あっ、そうなの?

 私は何時からでもいいから、バイトが終わったらメールして」

 オレの心配を余所にかがみはあっさりとオレに提案してくる。

「……いや、終わったらお前の家に直接行くよ」

「それは悪いわよ」

「どうせお前の近所の公園でやるんだし、気にするなよ」

 夜遅くに待ち合わせをして、かがみに万が一のことが起きたら、それこそ後悔なんかじゃすまされない。

 危険な事はなるべく回避するべきだ。

「……分かったわ。じゃあそういうことで」

 しばし考えた後、オレの意見にかがみは頷いた。

「決まりだな」

「二人とも、何してんの〜?」

 その声にオレとかがみは体を強張らせた。





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