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そして結局今日もオレとかがみとの冷戦が終結しなかった。
かがみさえ謝ってきたのなら、オレはもうそれで気が済んだのに………
こんこん
気分転換にと今月号のホビージャパンに手を伸ばした瞬間、ドアが叩かれる。
相手は多分
「入るよー」
現れたのはやっぱりこなただった。
そしてこなたはいつも通り、床に座り込む。
「どう、長引きそう?」
「あっち次第だな」
オレの問いに体を揺らしながらこなたは呆れ顔。
その顔には『よく飽きないもんだな〜』ってのがありありと書かれている。
「あのなーオレだって―――」
「はいはい、分かったよ」
オレの主張は聞かずしてあっさりと流される。
そしてこなたは動きを止め人差し指を突き上げる。
「手伝ってあげよっか?」
「ふ、ふざけるなよ! 悪いのはオレじゃなくてかがみなんだからな!」
そう、今回のことは人の過去を知ってるくせに、全く配慮をしないかがみが悪いんだ。
なのにオレが頭を下げるのは間違っている。
他人が聞いたら子供じみてるかもしれないが、オレにだって譲れないものがある。
ところがいつもこんなオレのこだわりを聞くと、
いかにもオヴァカを見るような目で見てくるこなたが、いつものユル〜イあの顔のままだ。
「いやいやそれは分かってるけどさ、いつまでもシンとかがみが険悪だと、わたし達も気を使うしさ〜」
「そ、そうか…そうだな」
確かにオレとかがみの問題だけど、そのせいでこなた達に迷惑がかかるのはオレとしても不本意だ。
「ねっ、わたしの顔を立てると思って、ね?」
「……し、仕方ないな、お前達がどうしてもって言うなら、か、考えてもいいぞ」
そう、これは頼まれたんだから仕方ないことだ。あくまでもオレが大人の対応でかがみに謝ってやってもいいんだ
自分の考えに小さく頷いてるオレに、なぜかこなたは生暖かい視線を送ってきた。