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「で今日の飯なんだけど………」
れいの仲裁で口ゲンガもひとまず終わり、シンが私に尋ねてくる。
今日はシンが料理当番のはずだけど………。
「もう私が作っちゃった」
「何ーッ!?」
私の返答にシンが目を剥く。
「ちなみに何を作ったんだ?」
「サンドイッチと生サラダ」
「なんであの材料でそんな軽食しか作れないんだよ?」
そう言って大袈裟に肩を落とすシン。それが始まりの合図だった。
「な、何よ!? あんたの負担を減らしてあげたんでしょ!」
「頼んでねぇよ!! だいたい当番は俺だろ!?」
「それであんたの帰りが遅かったら、れいがお腹空かせるでしょ!?」
「ちゃんと帰ってきただろ!?それに遅くなったら、つかさに頼むつもりだったんだ!」
「つかさにもつかさの用事あるのに悪いでしょうが!!」
「この日はつかさは店が休みだからいいだろ!それにつかさもれいを可愛がってくれてるんだし!」
「よくない!」
「いいだろ!」
「よくない!!!」
「いいだろ!!!」
「……キッチン着くまでに何分かかってるんだ?」
…………。
『すいません』
シンと私は息子に頭を下げた………。