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「ハァ、ふざけんなよ!?」
突然のそして非常にふざけたこなたの発言にオレはテーブルを叩く。もし叩く手が拳だったらテーブルは確実に壊れていただろう。
「何勝手に決めてるんだよ!?」
「そ・れ・は、面白そうだから!」
指をふりふりしながら答えるこなた。
その動作だけを見たら一部の趣向のヤツらには涎もんだろうが、生憎今のオレには殺意に似た感情しか湧き上がってこない。
「シン君に言ってなかったのか………、ただ俺もこなたの考えには賛成だな」
「なっ!?」
攻撃は正面から来るとは限らない
てっきりこなたを叱り付けるとばかり思っていたそうじろうさんのまさかの言葉に、
オレは新兵の様にただおろおろと敵を見ることしか出来ない。
「でも!」
「なーに金なら心配要らないよ、子供一人増えようと。それくらいは一応稼いでるから」
それでもなんとか反撃を開始するものの、早々に防がれてしまう。
やはり口では勝ち目がない
だからってここでこのまま流されるわけにはいかない
「オレは行かないからな! 学校なんて行っても意味がない!!」
「なんで?」
全く怯む様子すら見せず、首を傾けるこなた。
相変わらず、純粋に分かってないから立ちが悪い。もっと悪意のある目をしてくれた方がずっとマシだ
「行って何を教わるってんだよ!?
オレが今教わりたいのは、時空跳躍の知識だ! それ以外はいらないんだ!!!」
これを教えてくれるのならオレだって考えてもいい。ただ最先端の技術知識がオレでも分かる程度のものなのに、
スクールクラスの教育機関でそれ以上のものが学べれるとはとても思えない。
「あるよ」
だけどこなたは困る様子も見せずに、むしろ自信満々に手を腰に置く。
「何があるってんだ!?」
「ゆるさ」
「……そうかー」
「うん!」
「ユルさか、そうかそうか」
「そうそう」
そして笑い合うオレとこなた。
バビシ!!
「あ、いたっ!?」
「だったら余計必要ないね!」
こなたに強烈なデコピンをかまして、オレは部屋へと戻っていった。