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 靴を履き替えて、試験会場である建物から出る。

 試験の出来はまあまあ

 楽勝、とはいえないのはある科目のせい。

 あれだけデカイことを言って不合格だったら、こなた達になんと言われるか

「あー」



 苦笑なんて本当に凄く久々だ。



 門に近付いてくるにつれて、そこに人がいるのが分かった。

 動きから、どうやら学校内を窺ってる様子みたいだけど………



「かがみじゃないか」

 その人影が知っている人物だったので声を掛けると、かがみは体をビクッとさせた後、引きつった笑みをこっちに向けてくる。



「何してんだ?」

 今日は学校が休みということはこなたから聞いてるし、それがウソじゃないってことはさっきまでその学校で試験を受けていたから分かる。

 まさか散歩なんて年寄りくさい理由でここに来たわけでもないだろう。



「い、いや、そ、それ、ち、ちょっと、あ、あのね………」

「なんだよ、落ち着けよ」

 なぜかは知らないけど慌てまくってるかがみの様子に、思わず笑ってしまう。

 かがみについてはしっかり者というイメージがあったけど、こういう顔もするんだな



「そ、そう、運動よ! 運動!」

 なんとか立ち直ったかがみが少しだけ胸をそらす。まあ虚勢だというのは目に見えてるけど。

 かがみの格好はスカートを穿いてる時点で、どう見ても運動に適したものとは思えない。

 とはいえ、文化が違うのだからこの格好が案外本当にこの世界では運動着なのかもしれない。

 下手に突っ込んで恥を掻いたのは記憶に新しい。



 それよりもここで会ったのも何かの運命なのかもしれない

 かがみに改めてお礼をするいい機会だよな

 それに都合よく時間は昼時だ



「かがみ、どっか食べに行こうぜ」





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