27


「お姉ちゃん! お姉ちゃん!」

「かがみ、大丈夫?」

 訳が分からない状態から抜け出せれたのは、二人の心配そうな声のおかげだった。



 ありえない

 

 まさか絶対に



 そんなことを私が



 私は過ぎる考えを否定し、言い聞かせる。

 そうこれは、変な夢のせいなんだ、と



「ごめん、なんでもない

 昨日夜更かししすぎたから」

 我ながら見事に立て直せたもんだと思う。つかさとこなたも疑う様子も見せず、分かりやすいくらいにほっとした顔になる。

 ……二人には悪いことしたわね



「なんだーかがみもゲームのし過ぎか〜」

「あんたと一緒にするな!」

 すかさずこなたにつっこみを入れる。



 ほら、もうなんともない

 やっぱり気のせい



「かがみ、本当に大丈夫かよ?」



 びくん



 私の胸の鼓動が再び速くなる。



「まあ、別に顔色も悪くないしな」



 私の顔を見て、そいつは小さく頷く。



 な、何よ! あ、あんた、今までは私にそんな気を遣わなかったのに!

 ていうか顔が近いわよ! そ、そんなに見るなぁ!





戻る   別の日常を見る   進める