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18


「でも今は急いでるから、後でね」

 どう答えを口にしていいか迷ってるオレにこなたは意外にも話を切り上げ、今にも部屋を出ていきそうだった。

「なんだよ? どうした?」

「これからかがみにゲームを貸しにね

 てなわけで話はまた晩ご飯の時にでも!」

「こなた!」

 オレはもう半分以上姿が見えなくなってるこなたを呼び止める。



「なに? どしたの?」

 聞こえずに突っ走っていくと思われたこなたは、顔だけを再び部屋へと覗かせてくる。

「オレが届けてもいいか?」

「へっ?」

 こなたにしては珍しく、驚きの顔になる。

 それくらいに意外なオレからの申し出。



「1日本ばっか読んでると体がおかしくなってきたからな

 ちょっと外で体動かして、考えを整理してくる」

「ああ~そういうこと」

 このまま晩飯まで部屋に閉じこもってたら、きっとオレは学校のことでこなたと喧嘩をしてしまう。

 断るにしたって、出来れば穏便に言ってこなたをちゃんと納得させたい

 それに外の風に当たれば今思ってる事以外の考えが閃くかもしれない



「じゃあ、シンにお願いしよっかな~」

「ああ、悪いな」

「その変わり!」



 こなたはビシッとオレを指差し、すぐにいつもの顔に戻る。



「ちゃんとシンの考えをわたしに聞かせること!

 わたしは遊ぶのを譲ったんだから☆」

「……ああ」



 オレの答えを聞いて、またその顔をオレに向けてくれるのだろうか?



 そんなことをなぜか思ってしまった。





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