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学校の帰り道にあるファーストフード店。その一角に私を含めた女の子四人が座っている。
「それではこれより第四五六回SOG団の団合を始めま〜す」
「うわ〜もうそんなにやってるんだ〜すごいね」
こなたの開会の言葉につかさが驚きの声と共に手を叩く。
「んなわけないでしょ。それだったら、毎日やっていたとしても一年以上かかる計算になるわよ」
「あっ、そっか〜」
私は注文したハンバーガーを食べながら、双子の妹にツッコミを入れる。
ちなみに私の記憶では今日でこの会合は百十二回目だ。
「ですが、毎日行ってると言っても間違いではないかもしれませんね」
確かに今ここにいる四人と、ここにいないもう一人とは毎日学校で顔を合わせているので、みゆきが言ってるのも間違いではない。
しかしこの会合の目的は、学校では言えない嬉しかったことや悩み、愚痴といった、所謂女の子同士の恋愛話が主である。
しかも私を含めるこの四人は同じやつが好きなわけで、ライバル同士の近況報告も兼ねられている。
「あ〜ちょっといい?」
「はい、団長!」
進行役のこなたが手を挙げた私を指差す。
なぜかこの団の団長は私ということになっている。はなはだ不本意ではあるが………。
「えーと、昨日つかさには言ったんだけど、私、その……卒業式に告白しようと思うの………」
この団が発足してもう一年以上になるが、あいつとの距離は四人が四人とも縮めてはいるが、決定打と言える様なものは依然ない。
このままだとこなたが先ほど言った回数すら越えてしまうかもしれない。
それに何よりこの春から私とあいつは違う大学に行く事になる。
まつり姉さんを見てると大学生は暇を持て余してる感じがするけど、それでも今みたいに毎日会うことは不可能だ。
そんな状態では今までよりも進展するのは難しいだろう。
だから私は考えに考えた末にこの結論に達したのだ。