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「まだかよ?」

「あーもう! 今言おうとしてたのにー!!」

 待ちくたびれて言ったオレの2度目の催促に、かがみは首を振りながら答える。



 嘘つけ



 オレは心の中でかがみにツッコミを入れる。

 かがみの様子から全然そんな気は感じられなかった。

 というか全然言えそうにないぞ、視線が宙を泳いでるし………

 このまま時間が過ぎたら、卒業式が始まっちまう。そしたらなんだかんだでこのことはなかったことになりそうだ。



 卒業式の日に告白しようとしたけど、恥ずかしくて言えなくて付き合わなかった男女がいるらしい。



 そんな嫌な伝説を残して、オレはこの学校を卒業したくない。

 何よりこんな形でかがみと付き合えないのは不本意極まりない。

 ちらりとかがみを見ると、未だ視線は宙を泳がせてる。

 この様子だと本当に無理っぽいな…仕方ない、あの手を使うか

 かがみとは短い付き合いじゃないから性格もある程度は分かっている。

 さっきみたいにオレが迷っていたら、かがみは本音を言ってくれる。

 少々ズルイけどこれを使わせてもらう



 オレはかがみと一緒に歩きたいから





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