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 あいつが固まってるが、気持ちは良く分かる。

 自分でもそれは理解している。

 でもあいつがちゃんと言ってくれたんだから、こうい事とははっきり言っておかないと私の気がすまない。

「……分かったよ」

 私の言ったら引かないのを知っているから、あいつは手を引っ込め私の方をじっと見つめてくる。



「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

 や、やばい、めちゃくちゃ緊張してきた、

こういう事は経験がないうえに、お互いの気持ちが分かってるのに改めて言うなんて、は、恥ずかしい!!

「まだかよ?」

「わ、わ、分かってるわよ! 焦らさないで!!」

 あいつのジト目の問いに、私は耳まで真っ赤にして叫ぶ。

 よ、よし、い、い、言うわよ



「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

 だ、だめ! あいつと目を合わせると恥ずかしくて、やっぱり言えないー!! どうするのよー!?





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