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「上手くいったかな〜?」
誰もいない教室、いるのはわたしだけ
これはただ黄昏てるんじゃなくて、大事な用の為にいるんだよ。
そう、とっても大事な
ガラ!
教室に入ってきたのは、あの人だった。
「ハァハァハァ!」
あの人は息を切らしながら、自分の机へと向う。
「はい、シンちゃん」
「悪い」
わたしの方が席に近かったから、変わりにあの人の鞄を取って渡す。
「あ、あのね、シンちゃん………」
「ああ、かがみと仲直りしてみる! かがみが今どこにいるか知ってるんだろ?」
「うん!」
あの人の瞳には強さが宿ってた。
この時のあの人だったら、きっとお姉ちゃんと仲直りできるよ!
だってもともとは誤解なんだもんね!
「お姉ちゃんは今こなちゃんが足止めしてるから、まだ校門付近にいると思うよ」
「サンキュ、お前達にまた貸しが出来たな」
あっバレてたんだ。わたしたちが仲直りのためにやったってこと。
でも黒井先生ちゃんとあの人を説得できたんだー、やっぱすごいね。
「この借りは必ず返すからな。じゃあまた明日な」
そう言ってあの人はわたしの頭をなでるとすごい速さで教室を出て行ったの。
そしてわたしはというと………
「えへへ」
頭をなでられてすっかり舞い上がちゃってます。
なんであの人に頭をなでられるとこんな幸せな気持ちになるんだろう〜………
…………。
「あっ、こなちゃんに電話しないと!」
わたしはもう少しのところで自分の役割を忘れそうになっていたの。