「いや〜つかさの弁当はいつも以上に上手いな」

 オレは勢いよくつかさの体育祭限定弁当を掻き込む。

 この為にいつもより朝食は少なめにした。オレの出る競技は午後からだしな。



「わたしは競技ではチームに役に立てないから」

「任せといてよ、つかさの分まで活躍して、勝利の栄光をつかさに捧げるよ、ね、みゆきさん!」

「はい! つかささんのお陰で頑張れます」

「つかさ、早起きして良かったわね」

「うん! えへへ」

 こりゃチーム対抗リレーは楽勝だな。

 やっぱりつかさみたいに後方支援が出来るやつがいないとな



『二人三脚に出場する生徒はCゲートに集まってくださーい!』



「さて行くか!」

「かがみん、シン」

 立ち上がるオレ達をこなたが呼び止める。

 そしていつものユル〜イ顔をして

「見せてもらおうか、ダブルツンデレの威力というやつを」

『ダブルツンデレって言うな!』

「あべしっ!」

 オレとかがみのダブルデコピンがこなたを直撃した。





「いよいよだな」

「長かったわね」

「意識すんなよ」

「分かってる」

 オレとかがみの考えは間違いじゃなかった。



 今の今までオレとかがみは相手を意識しすぎてた。

 でもそんなのはオレとかがみの本当の関係じゃない。

 足りないところは相手が勝手に気付いてフォローしてくれる、どっちがじゃない、どっちともだ。

 それが分かって、実践してみると変わった。スピードは桁違いになった。



「行くぜ相棒」

「了解」

「変身! ……って言えよ」

「なんでよ? ほらさっさと紐結びなさいよ」

 ジト目のかがみ、ノリの分らんやつだな



「ほら結べたぞ」

 オレ達はゆっくりとした足取りでスタート地点に立つ。

「ここで」

「ん?」

「ここで私までテンションが上がりすぎたら駄目でしょ?」

「ああ、だな」



 オレ達は頷くとすぐ先のゴールを見据えた。



『よーい、どん!』



 その声と同時にオレは走り出す。

 速度的には競歩程度。

 それだけでいい、それだけで十分

 周りに人影が見えたがそれもすぐに消える。

 当然、前には誰の姿も見えない。



 一瞬だった、もう目の前にはゴールテープが見えた。





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