「えっ、誕生日会?」

「そっ。二人の誕生日は平日じゃん。

 だからちょっと早いけど、土曜に家で盛大に祝ってあげようと思ってさ〜」

「うわー! ありがとう!」

「気持ちは有り難いんだけど…この年で、ねえ?」

「え〜!? みゆきさんも誘ったのに〜」

「なっ!? 受験勉強を頑張ってるみゆきに迷惑とは思わないのか、あんたは!?」

 お姉ちゃんもゆきちゃんと一緒で難しい大学に行くために受験勉強しているから、こなちゃんの誘いに首を縦に振らない。

 でもね、お姉ちゃんは最後には行くって言うと思うよ。

 お姉ちゃんは優しいし、こなちゃんの気持ちを無下にはしないもん♪ それに………。



「こなた、無理強いは良くないって、かがみはかがみの事情があるんだ…残念だけど………」

「……うん…そうだね………」

 そう言いながらがっくりと肩を落とすこなちゃんとあの人。

「ま、まあ、せっかくやってくれるって言ってるんだし、た、たまには息抜きも必要だし、い、行ってもいいわよ!」

 二人の様子を見て、お姉ちゃんは慌てて付け加えたの。

 ほらね、わたしの言った通り♪



「ありがと、かがみ」

「無理言って悪いな」

 わたしはお姉ちゃんに頭を下げる二人が、こっそりVサインをし合うのが見えたの。

 こなちゃんだけじゃなくて、あの人もお姉ちゃんの性格分かってるんだー…そうだよね…最近前より仲いいもんね、お姉ちゃんとあの人………



「つかさー何してんのー? 帰るわよー!」

 顔を上げて見ると、少し前で呼んでるお姉ちゃんがとても遠くに見えたの………。





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