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し、しまったー!!!
ワタシは叫んでから気付いた。
実際にアニメのキャラがリアル世界にいるわけがない、それなのにワタシは目の前の男の人を『シン・アスカ』と言ってしまった。
もうーダメだ! 絶対危ない人に見られた! 殺してー! 誰かワタシを殺してー!!
「あの〜田村さん。その人って誰なの?」
「えっ?」
小早川さんが不思議そうな顔でワタシに尋ねてくる。よく見ると岩崎さんも同じ様な顔をしている。
……そっか! 健全で一般女子高生の二人にはアニメのキャラなんて分からないんだ。ということはまだ誤魔化しようがあるはず………
「えっと、その、シン・アスカってのはザフトの………」
「光魔法キタキタ!」
ワタシがどう誤魔化そうか考えてる時に、泉先輩の声が響いたっス。
「ってなんでキタキタ? ……ってえっ、ちょっとーまっ――アーッ」
ワタシは泉先輩と『しん』先輩にラリアットをかまされて、部屋の外に連れ出されたっス………