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「今日も小早川さんお休みだね」
「……うん………」
ワタシと岩崎さんは主のいない机を見る。
小早川さん自身は体が弱いと言ってたけど、学校を休んだのは今回が初めて。それも三日目。
さすがに心配だなー
「……ゆたか大丈夫かな?………」
恐らくワタシ以上に心配しているしてる岩崎さんの顔が曇る。
ふーむ………、そうだ!
「ねえ岩崎さん、今日小早川さんの家にお見舞いに行かない?」
「……えっ? ………」
ワタシの提案に岩崎さんは考え込む。
「……でも…行ったら迷惑じゃないかな? ………」
「そんなことないよ。小早川さんも岩崎さんに会いたがってるよ」
「…………」
ワタシの言葉に顔を真っ赤にする岩崎さん
あーもうー可愛い!
こんなんだからついつい二人をネタに…って、イカンイカン、今は小早川さんのことだ
「……行こう、田村さん………」
「そうこないと!」
少し考えてから、岩崎さんは力強く頷いた。
これで小早川さんの見舞いに行くことが決まった。
上手くいけば噂の小早川さんのお兄さん代わりの人に会えるかも………
あっ、いや! あくまでもメインは小早川さんの見舞いだから!
でも昨日こうちゃん先輩に伝授してもらった人間観察で、その人をモデルに新たな男キャラを、
……そして小早川さんとそのお兄さん代わりの人との…だー! 自重しろ! 自重しろワタシー!! 今は小早川さんのことを………
「……どうしたの、田村さん? ………」
葛藤するワタシを岩崎さんが不思議そうに見ていた。