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「おっ、結構制服に合ってるな」
「でしょ〜?」
「ああ、馬子にも衣装だな」
「シンちゃんひど〜い!」
「ハハハ。
あっお菓子は多めに買ってきたから安心しろ」
「なんでこっちを見るのよ!?」
「お菓子以外にも沢山ありますね、シンさん、ありがとうございます」
少女達に笑顔が弾ける。
そしてその空気をプロのスタッフ達が見逃すはずはなかった。
「よーし、撮影を再開するぞ!」
「照明、カメラ、あと3分で行けます!」
「ん? 撮影再開?」
「大丈夫だよ! もう24時間働けるよ〜!」
「ウソをつくな、ウソを」
「ですが、気分的にはもうそんな感じです」
「あっ、君!」
「ハイ?」
少女やスタッフが撮影準備に取り掛かる中、シンは監督に手を引かれていた。
怒られるというわけではないらしい、なぜならシンが連れられてきた場所は少女達が映し出されているカメラの後ろだった。
「あのーここは邪魔なんじゃないですか?」
さすがのシンも辺りを見回す。別に見学なら隅っこでも不満はない。
シンとて、一時はプロの職業についてたのだから、自分が今かなり邪魔になってるのは認識している。
「あ〜いいの、次で終わるから。
おい!」
そして監督はシンをその場にほっといて、ADを呼んで何かを指示していた。
ADは指示を受け取ると少女達の下に向っていく。
その指示を聞て少女達は少しの間、顔を赤らめるがやがて頷くと、カメラの方を向く。
そして
「おしっ! OK! お疲れさん!!」
『お疲れ様でしたぁぁ!!!』
撮影は無事終了した。