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学園際に呼ばれる芸能人は数多い!
さすがに超一流がそんなところに出ることは滅多にないけど、それでも出たら盛り上がるくらいのネームバリューは必要である。
だから学園祭に呼ばれるのは芸能人として知名度があるという証拠。
しかも最近は声優とかがそういったところに呼ばれてたりして、
ますますパイが狭くなっている中、わたし小神あきらに声が掛かったのだ!
これは凄い! そろそろ時代がわたしに追いついてきた!
「陵桜学え〜ん?」
事務所から仕事の詳細が送られてきたファックスを読む。
呼ばれたのは大学ではなく、高校。しかもかなり地元の
なんとなく適当に選ばれた気もしないこともないけど…でも高校なのに芸能人呼ぶなんて、金持ってるー多分。
わたしのギャラが破格の安さというのは考えないことにする。
それよりも名前で引っかかったのは、確かこの高校………
♪これ以上〜♪
掛かってくる携帯がわたしの記憶が間違っていないことを証明する。
わたしは近くにあった携帯を手に取る。
「はい、スーパーアイドル小神あきらで〜す☆」
『すみません、売れないアイドルと間違えました』
「こらぁぁぁぁ! 幼気なジュニアアイドルの心をいきなりえぐるなー!」
『そっちがふざけるからだろ』
「ううっ、ひどいよ『先生』〜」
電話の主、『先生』とは別にわたしの担任でも、レッスン先の人でもない。
今年の夏に家庭教師をしてもらった、陵桜学園に通う男子学生で名はアスカ・シン。
家庭教師が終わった後も、こうして時々連絡を取り合っている、年の離れた貴重な一般人の友人である。
『学校の掲示見てさ、今度の学際あきら来るんだって』
「わたしも詳細は今もらったとこです
ミニライブとトークショーやりますよ〜」
『多分、時間あるから見に行けると思う。なんか差し入れとかするか?』
「はははっ、お気になさらずに」
こういうのをぶっちゃけて聞いてくるのが『先生』らしい。
するんだったら、当日にいきなりの方がサプライズになるのに