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予想はしてたけど、かがみとつかさはチアダンスに参加を了承していた。……いいけどさ
こなたがバスの中で2人をどう説得したのかは知らないけど、次は必ずみゆきを誘うだろう。
そしてみゆきは今回の発案者の1人みなみと仲が良い。
ということは
「はい、私も皆さんをお誘いするつもりでしたので」
いつもの微笑を浮かべ、みゆきはこなたの誘いに首を縦に振った。
やっぱり
かがみといい、みゆきといい受験生じゃないのか? しかもオレよりも難しい大学が志望校なのに。……いいけどさ
「こなちゃん、どれくらいの人数でやるの?」
「ゆーちゃんとは十人位は欲しいかなって」
「じゃあ日下部と峰岸に声掛けてみよっか? ダメもとで」
「うん、粉砕! 玉砕! 大喝采! 期待してるよ」
「わけ分からん、期待してるのか?」
みさおとあやの、この2人も人が良いしかがみの頼みごとなら断らないだろう。
ということは、これでオレが放課後にだいたい一緒にいるやつらはチアダンス参加決定か。……いいけどさ
ちなみに今のオレは、全く関係のない話だから自分の席で、だらだらと参考書を見ている。
別にあいつ達の会話に聞き耳を立てているわけでは断じてない。
「よろしければ、シンさんもご一緒にやりませんか?」
オレがこなたの席に来なかったのが不思議だったのか、みゆきがわざわざ声を掛けてきた。
こなたからオレは参加しないって聞いているはずだけど、まあこいつ達のおせっかいは今に始まったことじゃないしな
「いや、いいよ」
「あっ! そうですよね!」
みゆきはなぜか地雷を踏んだような顔をして、慌てて頭を下げてきた。
オレ、そんなに機嫌悪いように聞こえたか?
こなたじゃなくてみゆきだから、普通に返したつもりだったんだけど………。
「『ラングレーさん』はうちの生徒ではないですからね………」
「違う!」
みゆきのここにきてのド天然の発言に読んでいた参考書を机に叩きつける。
『ラングレー』というのは他でもない。オレがコスプレ喫茶で接客バイトしている時の仮の名前だ。
断っておくけど別にオレには女装の趣味があるわけでもないし、万が一にチアに参加するとしても『ラングレー』になるつもりはない!
「でしたら、シンさんは参加できませんね………」
「まあ、そうだな」
やろうと思ったらチアでも男が入ってもいいだろうけど、さすがに男がオレ1人となると浮くのは目に見えている。
要するに今回のはオレが反対するまでもなく、オレは参加できない。
「気にするなよみゆき。オレは元々ゆたかがチアをするのに納得してないんだから」
そう参加できない