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やまとと別れたオレは次の集合場所へと向かう。
話しこんでいたから時間は走ってなんとかってところだろう。
待ち合わせ相手はつかさ、ゆたか、あやの、どいつも遅れそうにないし、オレが遅れても文句の1つも言わないだろう。
だけど
「それが1番きくんだよな!」
オレは1人愚痴るとギアをさらに強くした。
「別に走ってこなくても良かったと思うけど………」
そして予想通り、集合場所に着いたオレに愛くるしい笑顔を向けてくるゆたか。
ちなみになんとか集合時間の3分前に到着した。そしてもちろんオレが最後。
「トレーニングだよ! トレーニング!」
「そうなんだ、すごいねー!」
「ううっ………」
オレの開き直りの言葉にも目を丸めて驚くつかさ。
棒読みで返されたり茶化されたりするのはムカつくけど、素直に返されても困る。
というか
「どうしたのアスカ君?」
「いや………」
1人1人相手ならどうってことないんだけど、こうしてまとまって行動するといかにも
女の子なつかさ、ゆたか、あやのとオレでは明らかにオレが浮いている。
こんなことならこなたかみさおかを誘えばよかった。
「それじゃあ行きましょう」
「うん」
「はい」
「ハァ」
あやのの言葉にオレを含めて3人はそれぞれの言葉で応えた。