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「わたし休んでばっかりで、みんなと一緒にやりとげたことないでしょ?
でも最近ちょっとだけ元気だしわたしが望んでいることと、みなみちゃんや田村さんが望んでいることと一緒なんじゃないかなって」
「う〜ん、でもやっぱり厳しいと思うけどな〜」
ゆーちゃんの熱意はかってあげたいけど、簡単に許可を出すわけにはいかない。
ゆい姉さんがいない以上、私はゆーちゃんの姉なのだから。
「それでね、人数が足りないからお姉ちゃんにも参加を頼めないかな〜って」
「……そうきますか」
「お姉ちゃん運動得意だし、お姉ちゃんやみなみちゃんと一緒なら最後までがんばれるかなーって」
笑いながら言ってるけど、ゆーちゃんからは強い意志が感じられた。
こうなるとよっぽどのことがないと説得は不可。
そもそも最初からゆーちゃんは私が反対するのは分かっていたはず。それでもゆーちゃんは私にちゃんと話を出してきた。
「ゆーちゃんがそこまで言うのなら、うーん………」
どうせ心配するんだったら、一緒にやって近くにいる方がなにかあった時すぐに対処できるし、最悪、代役もすぐに探せる。
一番やってはいけないのはゆーちゃんが原因で今回のことができなくなること。
だからゆーちゃんはわたしに話を持ちかけてきたんだろう。
それに文化祭は今まで全部無難に終わってただけだし、最後くらいははっちゃけるのも面白そうだ
「OK、やろう! 高校生活の思い出作りがんばろっか!」
「うん!」
ゆーちゃんは本当に嬉しそうに喜んでくれた。
こりゃ必ず成功させないとね!
でもその前にはある男の存在が大きく立ちはだかっていた。
シスコンのエースパイロット、シン・アスカが